
こんにちは「ほこり」です
「保護猫は人になつかない」——そんなイメージをもっていませんか?それは本当に真実なのでしょうか。結論からお伝えすると、「時間」と「信頼」さえあれば保護猫も人に深い愛情で応えてくれる存在です。
この記事では、実際に保護猫と暮らす人の実体験をもとに
について丁寧にお伝えしていきます。これから保護猫を迎えようか迷っている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
なぜ「保護猫はなつかない」と思われるのか?
「保護猫ってなつかないって聞くけど……」保護猫を迎えようとする人の多くが、そんな不安を抱えています。でも、それは半分正解で、半分は誤解です。なつかないのではなく、人間に心を許すのに時間がかかる子が多いだけなんです。
ここでは、保護猫が「なつかない」と思われる理由と、その誤解について解説します。
保護猫が懐かないと思われる3つの誤解
保護猫が「なつかない」と思われがちな理由には、いくつかの背景があります。
こうした理由から、「保護猫=なつかない」というイメージが一人歩きしてしまっているのです。しかし、それは一時的なものであり、時間と関係性によって大きく変わるものです。
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保護猫が心を許したときに見せる行動とは
「なつかない」という言葉は、猫がすぐにスリスリしてきたり、膝に乗ってくれないときによく使われますよね。でも、そういった行動が見られないからといって、「なついていない」と決めつけるのはちょっと早いかもしれません。
どれも派手なスキンシップではありませが、猫が飼い主のことを「安心できる存在」「信頼している相手」と認めてくれているサインなのです。
保護猫は、信頼を築くのに時間がかかることもありますが、こんな変化が見られたなら、すでにしっかりと心を開き、なついてくれていると言っていいでしょう。
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うちの子、あんまり甘えてこないけど…

大丈夫。猫は、自分のペースでしっかり愛情を伝えてくれています
保護猫が慣れるまでの平均的な期間とは?
保護猫を迎えるうえで、多くの方が気になるのが「どれくらいで慣れてくれるの?」ということではないでしょうか?
もちろん猫にも個性がありますが、平均的には“数週間〜数ヶ月”ほどで少しずつ心を開いてくれるケースが多いと言われています。ただし、慣れるスピードにはさまざまな要因が影響します。焦らず猫のペースを尊重しながら、信頼関係を築いていきましょう。
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環境や過去の経験による個体差
保護猫が慣れるまでの期間には、猫自身の性格やこれまでの経験、そして迎え入れた環境が大きく関わっています。
たとえば――

他にも、飼い主さんの接し方や住環境の静けさ、毎日のリズムが安定しているかどうかも大切なポイントです
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目安は「数週間〜数ヶ月」
一般的な目安として、保護猫が新しい家に慣れるまでには以下のようなステップをたどることが多いです。
これはあくまで一例!半年以上かけてゆっくりなつく猫もいれば、数日で甘えてくる子もいます。

大切なのは、「うちの子はうちの子のペースでいいんだ💗」と、焦らず見守る気持ちだよ
保護猫との信頼関係を築くコツ
保護猫と暮らし始めたばかりの頃は、「どう接すればいいんだろう?」「なついてくれるかな?」と不安になる方も多いです。保護猫との信頼関係は、焦らずゆっくりとした時間を重ねることがなにより大切です。
ここでは、猫に安心してもらうための接し方や、信頼関係を築くための具体的なコツを3つご紹介します。
無理に触らない・追わない
保護猫と仲良くなりたい気持ちが強くても、無理に触ったり、追いかけたりするのは逆効果です。特に人との関わりに不安を抱えている猫にとって、急な接触は「怖い」「捕まえられる」といったストレスにつながります。
大切なのは、猫のペースを尊重すること。触れるタイミングや距離感は、猫自身が決めるものだと考えて、見守る姿勢を大切にしましょう。
同じ空間で“ただ一緒にいる”時間を重ねる
信頼関係を築くうえで効果的なのが、無理に構わず「ただ一緒にいる」時間を増やすことです。
たとえば――
こうした時間を積み重ねることで、猫は「この人は怖くない」「ここは安心できる場所」と感じてくれるようになります。一緒にいること自体が、絆を深める第一歩になるのです。

信頼は、言葉ではなく“空気”で育つものだよ
おやつや食事でポジティブな印象を与える
猫にとって「食べること」は本能的に楽しい行動です。そのため、おやつや食事を通して“いいことがある存在”として認識してもらうことは、信頼を築く有効な方法です。
こうした習慣を続けることで、猫は「この人といると安心できる」「いいことが起こる」と感じるようになります。

でも、与えすぎに注意をしましょう!
保護猫がなつくまでの体験談〜知人が語る“信頼関係が芽生えるまで”〜
ここでは、筆者の知人Aさんが実際に保護猫を迎えてから、少しずつ心を通わせていった体験を紹介します。「うちの子、いつ慣れてくれるんだろう…?」と不安に思っている方の参考になれば嬉しいです。
迎えてからの数日間は“物陰の中”
Aさんが保護猫の「ミミちゃん」を迎えたのは、ある寒い冬の日。推定2〜3歳の女の子で、保護されるまで外で暮らしていた元野良猫でした。
家に着いてキャリーの扉を開けても、ミミちゃんはすぐには出てこようとせず、そのまま部屋のすみに置いてある棚の裏へと身を潜めてしまいました。それから数日間は姿を見せることも、目を合わせることもほとんどありませんでした。
特に印象的だったのは、「ごはんを食べるまでにも時間がかかったこと」だそうです。お皿にフードを用意しても、Aさんが近くにいるとまったく出てこず、誰もいない深夜になってようやく食べに来る…という状態が数日間続きました。

食べてくれないのでは、と心配になった日もありました。でも、そっとしておけば、少しずつ安心してくれると信じて待ちました
Aさんは、ミミちゃんの気配を感じても決して追いかけたり、触ろうとしたりせず、「まずは安心できる場所だと知ってもらうことが大事」という思いで、見守る姿勢を貫きました。
1ヶ月で初めてのゴロゴロ
迎えてから1ヶ月が経ったある日、Aさんが静かに読書をしていると、近くにそっとやってきたミミちゃん。数メートル離れたところに座って、じっとこちらを見つめていました。すると、その場で「ゴロゴロ……」という小さな喉の音が。

あのときの“初ゴロゴロ”は、今でも忘れられません
無理せず、猫のペースに合わせて接してきたことで、「この人は怖くない」「一緒にいて大丈夫」という安心感が生まれた瞬間だったのかもしれません。
3ヶ月で膝に乗ってくるまでに
ミミちゃんがAさんの膝に初めて乗ったのは、迎えてから3ヶ月ほど経った頃のこと。こたつでテレビを見ていたAさんの足元にそっとやってきて、ぴょんと膝の上に乗り、そのまま丸くなって眠ってしまいました。
その瞬間、Aさんは感動のあまり、「声を出すのもためらうくらい嬉しかった」と語っています。
膝に乗るまでには決して近道はありませんでしたが、
といった積み重ねが、信頼というかたちでしっかりと実を結んだのでしょう。

「なつかないかも…」と不安になる気持ちは、誰にでもあるもの。ゆっくり、じっくり、心が通じ合う瞬間を信じて見守ってあげましょう!
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まとめ:保護猫が人になつくまでに大切なこと〜時間・信頼・そして愛情〜
保護猫は「人になつかない」と誤解されがちですが、それは人との過去の関わりに不安や恐怖が残っているためです。心を開くまでに時間がかかるのは自然なこと。焦らず、猫のペースを尊重しながら、安心できる環境を整えることが大切です。
毎日の声かけやごはん、静かな見守りが、少しずつ信頼へとつながっていきます。そしてある日、膝の上に乗ってくれたり、喉を鳴らしてくれたりする――その瞬間は、言葉にできないほどの感動をもたらしてくれます。保護猫との信頼関係は、時間と愛情でゆっくり育まれる、かけがえのない絆なのです。
保護猫がなつくには、時間も努力も必要ですが、その分だけ深く強い絆が生まれます。「なつかない」と決めつける前に、ぜひ時間をかけて寄り添ってあげてください。きっと、あなたにしか見せない笑顔を返してくれます。
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