こんにちは「ほこり」です
猫の魅力といえば、ぷにぷにとした肉球やピンと立った耳など、思わず見とれてしまうパーツがたくさんありますが、その中でも「目」を魅力の一つに挙げる人は多いのではないでしょうか。
とりわけ目の色は、その美しさとどこか神秘的な雰囲気で、見る人の心を惹きつけます。青、緑、金色、琥珀色など、猫の目には実にさまざまな色があり、同じ品種であっても個体によって色合いが異なるのが特徴です。
本記事では、猫の目の色がどのように決まるのかという仕組みに加え、代表的な品種ごとの目の色の特徴や、目の色が変化する理由についても詳しくご紹介します。
肉球や耳のことは下の記事を参考にしてね
猫の目の色が違うのは虹彩に含まれるメラニン色素の量のため
虹彩とメラニン色素とは？猫の目の色を決める重要な要素
猫の目の色が異なるのは、主に虹彩に含まれるメラニン色素の量や種類の違いによります。
虹彩ってなに？メラニン色素ってどういうもの？
上記は目のつくりになります。虹彩（こうさい）とは、目の中で瞳のまわりを囲んでいる色のついた部分のことで、人間にも猫にもあり、その色が「目の色」として見えている部分になります。
虹彩は見た目の色だけでなく、カメラの絞りのような働きをしており、中央の瞳孔（どうこう）を開いたり閉じたりして、目の中に入る光の量を調整する役目があります。明るい場所では瞳孔が小さくなり、暗い場所では大きくなります。
また、メラニン色素とは、動物や人間の体内に存在する天然の色素（色をつける成分）のことで、皮膚や髪、目の色を決める大切な役割を担っています。
メラニン色素の量で決まる猫の目の色｜色ごとの特徴を解説
猫の目の色は、虹彩に含まれるメラニン色素の量によって科学的に決まっており、この量が少ないか多いかによって、目の色が明るくなったり濃く深みのある色になったりします。
また、メラニン色素は生後数週間のあいだに徐々に増減していくため、子猫の目の色が成長とともに変化するのはこの影響によるものです。
メラニン量ごとの特徴は以下の通りです
目の色は遺伝で決まる？猫の品種ごとの特徴
猫の目の色は、単なる偶然ではなく、毛色や品種、そして遺伝子の影響が大きく関わっているのです。
親猫から子猫へと受け継がれる遺伝情報には、毛色だけでなく目の色に関する情報も含まれており、特定の遺伝子が虹彩にどれだけメラニンを生成するか、またその分布をどのようにするかをコントロールしています。
そのため、親猫の目の色や毛色、さらには品種の特徴から、子猫の目の色をある程度予測することが可能で、実際に品種や毛色によって目の色には傾向があります。
以下のような例が挙げられます
シャム猫｜透き通るようなサファイアブルーの目が特徴
シャム猫は、ポイントカラー（耳・顔・足先・尾が濃い色）の代表的な品種で、鮮やかな青い目が遺伝的な特徴です。
この目の色は「アルビノ遺伝子」の影響で、虹彩のメラニン色素がほとんど作られないため、青く透き通った印象になります。視線を感じるほどの存在感があり、多くの人を惹きつける魅力のひとつです。
白猫｜オッドアイや青い目が多い理由とは？
白猫には、片目ずつ色が異なる「オッドアイ」や、両目が青いタイプがよく見られます。これは「白色遺伝子（W遺伝子）」の影響でメラニンの分布が抑制されるために起こる現象です。
特にオッドアイは、片方にはメラニンが届かず青くなり、もう一方には届いて黄色や金色になるために生じます。白猫特有の神秘的な印象の大きな要因です。
アメリカンショートヘア｜豊富な目の色バリエーション
アメリカンショートヘアは、目の色のバリエーションが非常に豊富な品種で、金色や緑、ヘーゼル、銅色など、その毛色との組み合わせで個性が際立ちます。
このような多様性は、遺伝的背景が幅広いためで、純血種であってもさまざまな目の色を楽しめるのが魅力です。
スコティッシュフォールド｜穏やかな表情を引き立てる目の色
丸い顔と垂れた耳が特徴のスコティッシュフォールドは、柔らかな目の色との組み合わせで温和な印象を与える猫種です。
目の色は毛色に応じて、オレンジ、ヘーゼル、グリーンなどが現れ、丸い目と優しい色合いが飼い主に安心感を与えてくれます。
ロシアンブルー｜エメラルドグリーンの瞳がチャームポイント
ロシアンブルーの目の色は、鮮やかなエメラルドグリーン（翠緑色）が特徴です。これはロシアンブルーの大きな魅力の一つであり、その美しい銀灰色の被毛とのコントラストが高貴で上品な印象を与えるてくれます。
エメラルドグリーンの目はロシアンブルーの純血種としての重要な条件の一つといえるでしょう。
ラグドール｜優雅な青い目と柔らかな被毛の組み合わせが特徴的
ラグドールの目の色は、鮮やかなサファイアブルー（澄んだ青色）が最大の特徴で、そのやさしい表情と、ふわふわの被毛に映える美しい青い目は、ラグドールという品種の大きな魅力の一つとなっています。
生まれたときから青い目をしており、大人になっても色がほとんど変わらず、ブルーの目はラグドールの純血種としての重要な条件となっています。そのため緑や金色などの目はラグドールとしては認められていません。
成猫で目の色が変わるのは病気？知っておきたい注意点
生まれたての子猫はなぜみんな青い目をしているの？
すべての子猫は、生まれてすぐの段階では青い目をしています。これは、目の虹彩にまだメラニン色素が十分に蓄積されていないためです。
生後数週間から数か月のあいだにメラニンの生成が進むことで、目の色は徐々に変化し、やがてその猫本来の色へと落ち着いていきます。
最終的な目の色は生後3か月ごろまでに安定することが一般的ですが、品種や個体差によっては、その後も微妙に色味が変化する場合があります。
「えっ、目の色が変わってる！？…病気かと思ってビックリした！
というのは、あるあるです！
【猫の成長ガイド】猫の子猫用フードはいつまで？成猫用に切り替えるベストな時期と方法
成猫の目の色が急に変わったら要注意！病気のサインかも
子猫の成長過程では目の色が変化することはよくありますが、成猫になってから目の色が急に変わる場合は注意が必要です。加齢による自然な変化であることもありますが、病気の兆候である可能性もあるため、見逃してはいけません。
上記のような状態であれば早めの受診が必要です。
猫は自分の不調を言葉で伝えられないため、飼い主が日頃から目の色や光の反応を観察することが大切であり、少しでも違和感を感じたら、自己判断せずにすぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
まとめ：猫の目の色についてと、色が変わる理由
猫の目の色は多様で、美しい色彩が魅力のひとつです。遺伝や品種、年齢によって変化し、子猫は青い目で生まれ、成長とともに最終的な色に落ち着きます。品種によって特徴的な目の色があるため、猫の個性や魅力をより深く理解する手がかりにもなります。
目の色と健康状態は基本的に無関係ですが、異変があれば早めの受診をおすすめします。猫の目の美しさを楽しみながら、大切にケアしてあげましょう。
コメント