小説『ずっと待ってた猫』

小説『ずっと待ってた猫』 小説『ずっと待ってた猫』

心に傷を負い、
路地裏の静けさに身をひそめるように暮らしていた一匹の猫。
人間の声も気配も、ずっと遠ざけて生きてきた。

名前もなく、呼ばれることもなく、
ただ“誰でもない存在”として流れていた日々――。

そんな猫の前に、ある日ひとりの少女が現れる。
軽やかな靴音。あたたかな声。差し出された手。

最初はただの偶然だった。けれどそれは、
猫の運命を、生き方を、そして「誰かを信じる」という考え方さえも
静かに、大きく変えていくきっかけとなる。

これは、名前をもらった猫と、名前を呼んだ少女の
ひとつの“さよなら”までの物語。

 

📘プロローグ

冷たい風が吹き抜ける路地裏で、名前もない私はひっそりと身を縮める野良猫だった。誰にも呼ばれず、ただ生きるために日々をやり過ごす――そんな孤独な日常が続いていた。

📗第1話「名前のない野良猫が少女と出会い希望をもらった日」

濡れたアスファルトの匂いと、軽やかな足音。名もなき猫に差し出された、小さな贈りもの。少女の手のひらが、私の世界を変えていった。

📕第2話「少女との出会いで変わった世界と野良猫の心

第3話「命の瀬戸際で呼んだ名前――高校生と野良猫が紡ぐ、ひと夏の奇跡とある事実」【近日公開】📘公開予定日6月7日

第4話「     」【近日公開】📘公開予定日6月14日

第5話「     」【近日公開】📘公開予定日6月21日

第6話「     」【近日公開】📘公開予定日6月28日

 

 

【作者からのコメント】
この物語は猫視点で描く小さな出会いと別れの物語です。少しずつ更新していきますので、よろしければブックマーク・コメントよろしくお願いします。

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